ワインとは?/ レイク
[ 403] ワイン - Wikipedia
[引用サイト] http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%B3
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ワイン(wine)とは時に葡萄酒(ぶどうしゅ)とも呼ばれ、主としてブドウの果汁を発酵させたアルコール飲料である。通常、単に「ワイン」と呼ばれる場合には他の果汁を主原料とするものは含まない。日本の酒税法では「果実酒」に分類されている。 ワインは最も多くの地域で飲用されているアルコール飲料の一つである。ワインは主に以下の3種類に分類される。 主に無色に近い色調から(時に緑がかった)黄色みを帯びたワインを白ワインと呼ぶ。白ブドウなど主に色の薄い果皮のブドウを原料とし、発酵には果汁のみを使用する。酸味の強い物は、一般的に魚料理に合うとされる。 透き通った赤や濃い紫、あるいは赤褐色のワインを赤ワインと呼ぶ。一般に白ワインよりもタンニンを多く含み、渋みがある。主として黒ブドウや赤ブドウを原料とし、果実を丸ごとアルコール発酵させる。この発酵の過程で、果皮に含まれる色素やタンニンが抽出される。マロラクティック発酵により減酸が行われることも多い。濃厚な風味のものは一般的に肉料理に合うとされる。また冷やすと苦味が増すので、冷やさないのが普通である。 ロゼ(rose)とはフランス語で「薔薇色」を意味し、時にピンク・ワインとも呼ばれる赤みを帯びた淡い色調のワインを指す。製法には、果皮の色の薄いブドウを赤ワインのように醸造する方法や、赤ワインと同じブドウを白ワインのように醸造する方法、赤と白の双方のブドウによる混醸などがあり、味わいも様々である。 他に発泡ワインなどの特殊な製法のものがある。ワインの風味を構成する味覚は、白ワインでは酸味・甘味であり、赤ではそれに渋味が加わる。加えて、香りが風味の重要な要素であり、これらのバランスが取れているものが一般的に良いものとされる。 ワインの主成分は水、エタノール、各種の有機酸、糖、グリセリン、アミノ酸、核酸、タンニン、炭酸ガスなどである。各種の有機酸の中では酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、乳酸、酢酸、コハク酸の6つがワインの風味に関して最も重要な要素と考えられている。また、貴腐ワインにはグルコン酸が多く含まれている。 ワインは瓶に詰められた後でも熟成が進み、風味は変化を続ける。熟成期間はボルドーワイン等の一部のワインでは50年以上もの熟成に耐えるものもあるが、多くは1年から10年ほど、長いものでも20年から30年である。安価なワインでは熟成によって品質が向上することはあまりなく、むしろ早く飲まないと劣化してしまう。長い熟成に耐えるものを長熟、逆に早く飲むものは早飲みという。作られて間もないワイン(若いワインと表現する)は、ブドウの生の味が強く、渋すぎたり、酸味がきつすぎるということもあるが、熟成が進むと角が取れてまろやかになる。また、年数が経てば総数が減るので希少価値が上がり、価格も高くなる傾向にある。ただし熟成したワインが必ず美味しいというわけではなく、あくまで個人の好みによる。 ワインが食文化に根付いているヨーロッパでは日常的に飲まれることも多いが、近年では日本における日本酒と同様に、一人当たりの需要量は減少傾向にある。イスラム教においては、飲酒が教義により禁止されているため、発祥地である現在の中東諸国では、ワインの生産は、世俗主義国家であるトルコ、比較的リベラルなイスラム教徒やキリスト教徒が住むレバノン・ヨルダン・パレスチナ・エジプト等に限られる。日本を含むアジア諸国では、一人当たりの需要量は依然として少ないが、需要の伸びは著しい。 ワインは最も歴史の古い酒の一つとされ[1]、紀元前6000年頃にメソポタミアのシュメール人により初めてワインが作られたといわれる。ワインの宗教的利用も古くから始まっている。ギルガメシュ叙事詩には、古代メソポタミアで伝説的な王・ギルガメシュが大洪水に備えて箱舟を造らせた際、船大工たちにワインを振舞ったというシーンがある。紀元前5000年頃にはビールも作るようになり、紀元前3000年頃に古代エジプトに双方が伝わったとされ、ピラミッド内部の壁画にも克明に製法が記録されている。ビールの醸造の方が比較的簡単であったため、これら古代オリエント地域では、ビールを日常消費用、ワインを高級品として飲み分けていた。 その後フェニキア人により古代ギリシアへも伝わる。この頃は水割りにして飲まれていた。現代ギリシャ語でワインをο?νο?(「エノロジー(oenology、ワイン醸造学)」の語源)ではなく普通κρασ?(混合)と呼ぶのはこの水割りの習慣の名残である。ワインはそこから地中海沿岸に伝えられ、古代ローマへと伝わり、ローマ帝国の拡大と共にガリアなどの内陸部にも伝わっていった。ワイン製造の技術が格段の進歩を遂げたのはローマ時代においてとされ、この時代に現在の製法の基礎が確立した。 中世ヨーロッパの時代にブドウ栽培とワイン醸造を主導したのは僧院であった。イエス・キリストがワインを指して自分の血と称したことから、ワインはキリスト教の聖餐式において重要な道具となった。ただしこの時代、ワインは儀礼として飲むものとされ、むやみに飲んで酩酊することは罪とされていた。ルネサンスの時代以降、娯楽としての飲酒が発展する。17世紀後半、醸造や保存の技術、また瓶の製造技術が向上し、ワインの生産と流通が飛躍的に拡大した。 ワインの生産主体はフランスのボルドー地域においては「シャトー」、ブルゴーニュ地域においては「ドメーヌ」と呼ばれることが多い。フランス語の「シャトー」は、もとは城館をあらわす言葉であるが、ボルドー地域においては転じてぶどう園や管理場、生産者のことをも指す。主なものではシャトー・ムートン・ロートシルト、シャトー・ラフィット・ロートシルト、シャトー・マルゴー、シャトー・ラトゥールなどがある。イタリアにおける「カステッロ」、ドイツの「シュロス」、スペインの「カスティーリョ」も同様である。「ドメーヌ」は、フランス語で「土地」をあらわす語である。カリフォルニアワインなどで「エステート」という語を使っているのもドメーヌと同義である。 どんなに醸造の技術が進歩しても良いブドウからでしか良いワインは作れない。そのためブドウ作りは醸造以上に重要であると言える。ワインに使われるブドウの種類は基本的にはヨーロッパ種(学名:Vitis vinifera)である。品種はサルタナ(トンプソン・シードレス)種などごく一部に生食用に使われるものもあるが、ほとんどはワイン専用である。一般にワイン専用のブドウは生食用のブドウよりも粒が小さく、皮が厚く、種が大きく、甘みと酸味がより強い。主なものにカベルネ・ソーヴィニヨン、メルローなどがある。どのブドウをどの程度使うかは味の特徴を決定する大きな要因である。現在ワイン用ブドウとして作られる品種のほとんどがヨーロッパ種であるので、ワイン用ブドウの生育に適した気候は地中海性気候等のヨーロッパの環境に準じたものとなる。 気候に続いて土壌も重要な要素である。土壌に関してはカリフォルニアのようにあまりに栄養豊富でおまけに深いと樹が繁り過ぎてかえって良いブドウが作りにくい。土地が痩せていても水はけが良くて、ブドウが深くまで根を張ることが出来るようにあまり硬くなければブドウの栽培には都合が良い。土壌の中の栄養素もまた味の特徴として出ることがある。しかしその栄養素のブドウへの取り込みは台木の種類にも影響される。これらにブドウが栽培される畑の日当たりや局地的な気候などの要素を加え、それを一くくりにして「テロワール」と呼ぶ。 ブドウが生育するに当たり、樹が大きくなりすぎたり、あるいは房になる実の数が多くなりすぎたりすると一つ一つの粒に与えられる栄養が少なくなり、ワインにした際に品質を下げることになる。そのため多くの場合は、ブドウの樹は剪定などを行ってあまり大きくなりすぎないようにし、房は間引きを行うことになる。 その年に雨が多く、日照量が少ないとブドウの生育が悪くなり、そこから出来たワインは糖分に乏しく腐敗果の混入の恐れが増える。逆に日照が良すぎ、生育が早すぎると糖分が強くなりすぎ、酸味とのバランスが悪くなる。その年のブドウの作柄のことをヴィンテージと呼ぶ。現在では転じてブドウを収穫した年のことをヴィンテージと呼び、その年の出来不出来によってワインの出来が変わる。そのために各国のワイン関連組織やワイン専門誌などによってヴィンテージチャートが発表される[2]。安価なワインでは品質を安定させるために複数の年のワインを混ぜた「ノン・ヴィンテージ」であることが多い。シャンパンはノン・ヴィンテージが一般的であり、産年表示された「ヴィンテージ・シャンパン」は、高級品に限られる。 醸造するには、まず葡萄を収穫しなければならない。葡萄の収穫は糖度が14〜26度程度になったところで、鋏または機械で行う。収穫時期をいつにするかということもまたワインの味を決める重要な要素で、単純に糖度が高いだけでは酸とのバランスが悪い物になる。この際に病気のもの(腐敗果)・生育が悪いものは(必要以上酸をもたらすため)取り除く。この過程を選果という。 伝統的なワインの製造(発酵)方法は、ブドウの芯を取り除き(除梗)、実の皮を破る(破砕)。最近のワイン工場ではステンレス製の除梗破砕機を使用し搾汁する。この次に赤ワインでは果皮や果肉の混ざったままの果汁を発酵させ、白ワインでは圧搾機にかけて果汁を搾り出した(搾汁)後、果皮や果肉は捨てて発酵させるが、一部の白ワインではスキンコンタクト法と言い「破砕した果実と果汁を1〜24時間接触させた後に搾汁する」方法も取られる。ロゼには様々な製法がある。多くのワイン専用品種では収穫した果実重量の55〜65%程度の果汁が得られ、大粒生食用品種の巨峰等では80〜85%程度の果汁を得る。渋みとなるタンニンは皮或いは種子に由来し、種子のタンニンはアルコールによって溶出する。 発酵させるに当たり、ブドウの果実には天然の酵母(野生酵母)が取り付いており、果汁が外に出ることで自然に発酵が始まる。伝統的な製法では酵母には手を加えない自然発酵が主流であったが、現在では、安定した発酵をさせるため、特別に培養した酵母を使用した酒母を添加し、それ以外の菌を作用させない方法がとられる。酵母による発酵の成果として十分に発酵した場合、糖度計による計測糖度の約1/2の値のアルコールと二酸化炭素(炭酸ガス)が生成され、二酸化炭素を大気中に発散させず液中に封じ込めた物はスパークリングワインとなる。ブドウとリンゴ(シードル)では二酸化炭素のとけ込みやすさが異なる。 その後、場合によっては糖(果糖ぶどう糖など)が添加される。この後、赤なら約20〜30℃、白なら15〜18℃に保ち、数日から数十日かけて発酵させたのち(これを「主発酵」と呼ぶ)、圧搾によって液体成分を搾り出す。目的の発酵度合い(糖の残り具合)になった所で、発酵を停止させる事もある。搾り出された液体は、ステンレスやコンクリート製のタンク、木製(主にフレンチオーク、一部ではアメリカンオークも使用される)の樽に貯蔵され、さらに発酵させる(これを「熟成」と呼ぶ)。木製の樽を利用するとその香りなどがワインに影響し、その効果が良い評価を与えられることがある。一方ステンレス製のタンクではワインへの影響が無いため品質管理がやりやすくなるという利点があり、近年はステンレス製タンクを利用する生産者も増加している。熟成期間は数十日から数年とさまざまである。底にたまった滓(おり)は随時回収する。この後、赤ワインでは乳酸菌が投入される場合があるが、乳酸菌によるマロラクティック発酵はリンゴ酸を分解し、酸度を減らす働きがある。 醸造のいくつかの段階で酸化防止剤としても知られる二酸化硫黄(亜硫酸ガス, SO2)またはその塩(ピロ亜硫酸カリウム)が添加される。亜硫酸には、雑菌の抑制および殺菌、葡萄の皮に含まれる酸化酵素の阻害、果汁中の色素の固定、ワインで発生することのある過酸化水素の除去、酸素の除去(ただし反応は遅い)等の様々な重要な働きがある。亜硫酸は人体に有害な物質としても知られるが、フランスのワイン法では必ず亜硫酸を添加することを義務付けているように少量であればほとんど問題は無い。しかしこれを気にしてこれを添加しない製法もあり商品化されているがまだ研究段階と言え、そうして造られた製品は往々にして品質が低い。また、日本やヨーロッパ諸国、アメリカなどでは、製品中の亜硫酸濃度が厳しく規制されている。日本で販売されているワインの『無添加ワイン』とは亜硫酸が無添加で有ることを意味している。 貯蔵後はガラス瓶などの容器に詰め、コルクなどで栓をし、この後、出荷される。オーストラリアやニュージーランドでは汚染等が問題になるコルクの代りにスクリューキャップもよく用いられる。安いワインはバッグ・イン・ボックスと呼ばれる段ボール箱に入った特殊な薄い袋(容量は2〜4リットル)に詰めて売られることも多い。これは、輸送コストが安く、空気が入りにくいため開栓後ワインが酸化しにくいのが特長である。 赤・白ともにほぼ全工程で、なるべく空気との接触を断つ必要がある。多くの場合、空気と共に酢酸菌が侵入し酢酸が生じ、酸味の強すぎるワインになったり腐敗状態となる。酸化防止剤は、日本では上記の2つの物質以外は認められていないが、南米などから赤道を越えて船で輸送されるものは、多くの場合に保存料として認められているソルビン酸が添加される。 ワインの醸造の過程では補糖が行われる場合がある。補糖の目的は、果汁の糖度の不足を補い、アルコール度数を高め、赤ワインでは色を濃くすることにある。また、果汁の酸の不足を補うために補酸が行われる場合があるが、過剰な酸を含む場合は除酸も行われる。多くの国では、この2つの同時使用は認められておらず、またどちらかが法律で禁止されている場合もある。例えば、ボルドー、ブルゴーニュでは同時使用が禁止され、カリフォルニア、オーストラリアでは補糖が禁止されている。 果実味に富んだ鮮やかな色とタンニンの少ないワインの醸造に用いられる。炭酸ガス浸漬法は、果実を房のまま入れた容器を密閉し、炭酸ガスを充満させて行う特殊な発酵方法で、「マセラシオン・カルボニック」や「カーボニック・マセレーション」とも呼ばれる。葡萄は果粒中の酵素によりアルコール(1.5〜2.5%)を生じ、数日後に搾汁し補糖をして酵母による発酵へと移る。短期間で作られ、毎年11月の第3木曜日が解禁となる「ボジョレー・ヌーヴォー」もこの製法で作られる。数十年といった長期保存には向かない。 マロラクティック発酵とは、乳酸菌により、刺激の強いリンゴ酸を、より刺激の少ない乳酸へと転換させることをいう。アルコール発酵と同時、または、その後に行われる。酵母によるアルコール発酵には上限があり、およそ20パーセントであると言われている。樽内熟成行程のひとつ。日本酒に対しこの菌が作用すると腐造となる。 ワインの生産過程で時に、果汁再添加(果汁再配合)が行われる事がある。これは発酵により失われた香りや甘味を補うためで、主としてアルコール度数の低い日常消費用の甘口ワインに用いられる。添加される果汁は、多くは搾汁した際に醸造用とは別に保存されている。ドイツで多く見られる。「ジュースリザーヴ」あるいは「ズュースレゼルヴ」ともいう。 発泡ワインは、瓶内二次発酵などの製法により製造される発泡性のワインである。フランスのシャンパン、スペインのカバ、ドイツのゼクト、イタリアのスプマンテ等がある。 貴腐ワインは、ボトリティス・シネレアという貴腐菌がつくことで葡萄の表面に無数の穴が開き、そこから余分な水分が蒸発し、糖度があがった葡萄をつかうので一般に甘口となる。そのため食後酒・デザートワインとして珍重される。また、菌による代謝を受ける為組成成分が変化し、貴腐香と呼ばれる独特の香りを持つ。フランスのソーテルヌやハンガリーのトカイがとくに有名であり、オーストリアの「ノイジードラーゼー」やドイツの「ベーレンアウスレーゼ」や「トロッケンベーレンアウスレーゼ」も貴腐ワインとなる。 強化ワイン(酒精強化ワイン)は、発酵の途中でブランデーなどブドウを原料としたアルコールを添加して発酵を止めたもので、糖分の多く残ったワインができあがる。スペインのシェリー、ポルトガルのポートワイン・マデイラが代表的で、これらは三大強化ワインと呼ばれることもある。酒税法では甘味果実酒にあたる。 アイスワインは、天然状態で凍ったブドウから生産されるワインである。水分は凍るが糖やその他の固体成分は凍らないため、濃縮された非常に甘いワインとなる。天然に濃縮された果汁を発酵させる点は貴腐ワインと同じだが、アイスワインはボトリティス・シネレアの影響は受けていないため貴腐香は持たない。 アイスワインの誕生はドイツのフランコニア地方であった。ブドウ畑が予想していない寒波におそわれてしまいブドウが凍ってしまった。諦めきれなかった農民たちは、凍ってしまったブドウでワインを造ったところ、とても糖度が高く美味しいワインとなっていた。この偶然からアイスワインが作られるようになった。当時は非常に貴重で高価だったため貴族の飲み物であった。 アイスワインとして最も有名なものはドイツのアイスヴァイン(Eiswein)であるが、カナダやオーストリアでも造られている。世界最大のアイスワイン生産国は安定した寒さが得られるカナダであり、本家ドイツを上回る高い評価を受けている。また、ナイアガラ地方にはアイスワインの生産で世界最大のワイナリーが存在する。日本ではアイスワインを定義する法律がないためにフルーツワインをアイスワインと称して販売しても違法ではないが、カナダ、ドイツ、オーストリアにおいてはアイスワインと名乗るためには、原料、収穫方法、温度などの厳格な基準を満たす必要がある。 にごりワインは、発酵途中の「もろみ(甘さが残った)」を、濾過をしない状態で瓶詰めされたもので、瓶中に残る果実繊維や酵母、酒石酸などによりアルコール感を低減させワインの苦手な方も美味しく楽しめる味わいが特徴である。特に秋の新酒の時期に楽しまれているが、最近では「葡萄」に限らず「梅」「ブルーベリー」等フルーツ原料のものも増えている。 氷結ワインは、冷蔵庫を用いて人工的にブドウを凍らせ、アイスワインと同様に水分を除いて濃縮された果汁を醸造するワインである。非常に甘い濃厚なワインとなる。 麦わらワインまたは干しぶどうワインとは、収穫後のブドウを筵や藁の上で乾燥させたものから作られるワインのことを指す。貴腐ワインやアイスワインと同様に濃厚な甘口ワインとなるが、特徴的な干しぶどうの風味を持つ。麦わらワインは、フランスでは「ヴァン・ド・パイユ」、イタリアでは「パシート」、オーストリアでは「シュトローヴァイン」などと呼ばれている。かつてはドイツでも生産されていたが、今日では法律により生産が禁じられている。 フレーバード・ワインは、普通のワインにブドウ以外の果実、果汁、香草、薬草などを加え、香りを付けたものである。カクテルのマティーニの材料としても使用されるベルモットや、サングリアなどが知られる。 白ワインでオリ引きをせずに熟成させたもの。ロワール河河口地域に古くから伝わる方法。日本では、5ヶ月以上の接触を必要とし且つ6月30日までに瓶詰めされた物と規定している。[3]6月30日という期日は夏期の高温による品質劣化を防ぐ為に定められている。 ヨーロッパ周辺地域においては歴史上古くからワイン造りが行われている。代表的な産地はフランス、イタリア、スペインなどであり、名だたる高級ワインを生産している。近代以降になってワイン造りが始まった地域は「ニューワールド」と呼ばれる。安定した気候や企業的経営を背景に、一般消費者でも手軽に買い求められるワインを生産している。近年ではニューワールドワインの品質向上も目覚しく、ヨーロッパの名醸ワインをしのぐ品質のワインも出てきている。 2007年頃からは“ブランド物でなければワインなどどこの国の物も同じ”とニューワールド物に流れる傾向が強まり、ワインが売れずに廃棄されたり、フランスでは一部の零細ワイナリーが廃業したりする事態になって来ている(NHK「クローズアップ現代」)。 フランスでは、ほぼ全土で多かれ少なかれワインが生産されている。品質の高さ、洗練されたワイン文化、知名度などで、フランスの右に出るワイン産地はない。これは、フランスの気候・風土が、ワイン用ぶどうの栽培に適していることが一番の理由であるが、1935年にAOC法を制定するなど、国を挙げて品質の維持・向上に取り組んでいることにもよる。 ドイツはその地理的要件から、葡萄の栽培が南部の地方に限られる。この地は葡萄の生育できる北限とされ、主にフランスに近いライン川やその支流沿いでワインが生産されている。冬季、時にクリスマスにはシナモンなどスパイスを利かせたホットワイン、『グリューワイン』が飲まれる。 イタリアは、フランスと並ぶ最大のワイン生産国であり、生産量・海外輸出量でフランスと毎年一位を争っている。ピエモンテ、ヴェネト、トスカーナなど北部の諸州のものが特に知られる。 スペインはフランス、イタリアに次ぐワイン生産国である。北部のラ・リオハ地方及びカタルーニャ地方、中部のラ・マンチャ地方、南部のアンダルシア地方が有名な産地である。 ポルトガルでは、北部のダン地方、ヴィニョ・ヴェルデ地方及びアルト・ドウロ地方が有名な産地である。ポルトガル北部では独特の酒精強化ワインであるポートワインが生産される。 オーストリアがドイツ語圏である事から、そのワインもドイツに似た甘味のある物が主体と考えられがちであるが、実際には貴腐ワインやアイスワインといったごく一部を除き、殆どが辛口である。ヴァッハオ、クレムスタール、カンプタールを擁するニーダーエスタライヒやノイジードラーゼー周辺とその南部のブルゲンラント、更に南のシュタイアーマルクといった地方が比較的有名である。1985年に発覚した「ジエチレングリコール混入事件」を機に、輸出市場は一度壊滅的打撃を受けたが、以来世界一とも評される厳密な規制が設けられたため、品質が急激に向上した。日本への輸出もここ数年大きく拡大している。栽培面積の3分の1を占めるグリューナー・フェルトリナー種で名高いが、質的にはリースリングも重要。また、最近では赤ワインの醸造水準の向上も目覚ましい。 ハンガリーはブルゲンラント、ショプロン、ヴィッラーニなど有名な産地を抱えて有名で、中でもトカイのトカイワインは世界三大貴腐ワインの一つに数えられ、世界的に有名である。 古代よりローマ文明の影響下にあったエジプトでは、ビールとともにワインは古くから作られてきた。また、近代において長くフランスの植民地であったモロッコやアルジェリア、チュニジアなどで、地中海性気候を利用してブドウを栽培し、ワイン生産を行っている。 アメリカ合衆国は世界第4位のワイン生産国である。生産量の9割をカリフォルニア州が占める。サンフランシスコを中心とする北部太平洋沿岸地域は、ヨーロッパの名醸地と似た気温で知名度の高い産地が多く、ナパ・バレー地域を中心として、シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨン、ピノ・ノワールなどの品種が栽培され、高級ワインを産出する。 カナダでは主にオンタリオ州のナイアガラ地方とブリティッシュコロンビア州のオカナガン地方やビクトリア周辺でワインが生産されている。品質管理のためにフランスやイタリアの原産地呼称管理制度を模して、ワイン卸商品質同盟(VQA)が導入されている。アイスワイン最大の生産国である。 アルゼンチンでは上質なワインのほとんどが、メンドーサ州の高地で生産される。かつてはワインの国内消費量において世界有数であったが、一方で質はそれほど高いものとはいえなかった。他の飲料に押されて国内での消費が低調となり、それが生産者側の品質への関心を高めることなった。また、ヨーロッパのブドウ畑の飽和状態から、不足を補おうと外資が参入したこともあって、国際競争力に耐える優良なワインが生産されるようになった。独特の強い香りを持つものが多く、固定ファンも増えている。 チリは南米を代表するワイン生産国であり、19世紀にヨーロッパブドウのヴィニフェラ種が持ち込まれたと言われている。首都 サンティアゴ の南で主に葡萄が栽培されており、1995年に施行された生産地の法規制によって、マイポ、ラペル、マウレの3つの大きな地域に区分けされた。コンチャ・イ・トロ、サンタ・リタ、サン・ペドロ、サンタ・カロリーナの4つの特に大きな生産者が知られる他、フランスのラフィットのロスチャイルド家やスペインのミゲル・トーレスなどの海外資本もこの地に畑を有し醸造所を構えている。 南アフリカ共和国では新世界としては比較的古く17世紀の半ばからワインの生産が行われてきた。長く続いたアパルトヘイトの影響もあり、この国のワインが国外に出ることは少なかったが、この差別制度が撤廃されて以降、徐々にその名が知られつつある。気候の関係から、アフリカ大陸の最南端、喜望峰周辺で葡萄の栽培が行われている。 オーストラリア は、世界でも有数のワイン生産国であり、その多くを海外へ輸出している。ブドウ畑は多くが比較的冷涼な大陸南部の沿岸に位置し、降水量が少ないことから灌漑が普及している。南オーストラリア州でオーストラリア全体の半分が生産される他、ビクトリア州、ニュー・サウス・ウェールズ州、西オーストラリア州やタスマニア州もワインの重要な産地を多数有する。著名な産地としては、南オーストラリア州にあるオーストラリア最大の産地リヴァーランド、他にバロッサ・ヴァレー、クナワ、ビクトリア州のヤラ・バレーが挙げられる。最も代表的なブドウの品種はシラーズである。 ルーマニア、旧ユーゴスラビア諸国、ブルガリア、ギリシア、グルジア、トルコ、ヨルダン、イスラエル、パレスチナ地域、レバノン、キプロス、ニュージーランド、中国などでワイン生産が行われている。 日本におけるワイン生産は明治時代に始まった。だが国産ワインの需要も少なく、各地で細々とつくられていただけであった。1980年代頃から本格的なワインに対する消費者の関心も高まり、また純国内栽培による優秀なワインも生産されるようになり、国際的にも評価されるようになってきた。2002年からは山梨県が主導して「国産のぶどうを100パーセント使用して造った日本産ワイン」を対象とするコンペティションも行われるようになり、純国産ワインの品質向上を競うようになってきている。 日本を除く先進国をはじめ、ほとんどのワイン生産国では法律で原産地呼称制度が設けられ、原料となる葡萄を収穫した土地をワインの産地として表示することが義務付けられている。また、フランスやイタリアなどの国では、産地によって使用できる葡萄品種までが定められている場合がある。 日本では原料産地にかかわらず国内で醸造を行う事で「日本産」の表示が可能であり、輸入果汁から生産されたワインが日本産ワインとして少なからず流通している。しかし、一部自治体で独自の原産地呼称管理制度が始まっており、長野県の「長野県原産地呼称管理制度」や、山梨県甲州市(勝沼地区)の「ワイン原産地認証条例」がある。 ワインは変化を受けやすい酒であり、保存の際には光・振動・温度・湿度などに気を使う必要がある。保存には「暗く」「振動がなく」「常に12から14度くらいの温度で」「適度な湿度がある」環境に「寝かせて」保存するのが良いとされる。光・振動は共にワインの変化を促進させる。温度に付いては高温であると酸化が進み、逆に低温であると熟成が進まない。湿度が少ないとコルクが収縮して中に空気が入ってしまい、寝かせるのもコルクに適度な湿り気を与えるようにである(つまりスクリューキャップであれば関係ない)。 これらの条件を一番容易に満たすのは地下であり、フランスなどでは一般家庭でもワイン保存用の地下室が存在することがある。日本ではそのような地下室はまれであるが、専用のワインセラーがあれば問題は無い。ワインセラーを持たない場合には一般的に押入れや冷蔵庫に保存されるが、押入れは夏場に非常な高温になり、また匂いが移ってしまうので良くなく、また冷蔵庫は「乾燥し」「振動が多く」「冷えすぎ」「食品の匂いが移る」ので良くないとされる。ただ熟成が進まないことを気にしなければ「1、2年ならセラー保存とあまり変わらない」とも言える。一般家庭では長期保存、特に夏を越しての保存は考えないほうが良い。ただしこれらの保存に関する要素は長期保存する場合の話であり、すぐに飲んでしまうならば直射日光や高温(25度以上)などに長時間さらさない限りはあまり気にする必要は無い。 また光や温度以上にワインを変化させてしまうのは空気である。そのため一旦コルクを抜いてしまったワインは4、5日の間に飲まないと劣化してしまう。どうしても余ってしまった場合はハーフボトルに移して食品用ラップフィルムなどで空気と遮断しておけば一週間程度は持つ。また赤ワインでは抜栓後すぐでは味や香りが十分に発揮されず、一定時間置いておくことが推奨される場合もある。 最近はAOCボルドーのついたワインにも、スクリューキャップ(ねじ栓)のものが出てきており、ペットボトル、紙容器、缶入りなど、そのまますぐに飲めるワインも多くなったが、大半の高級ワインは今でもコルク栓で密封されており、これを抜くための道具が必要である。コルク抜き(コルクスクリュー)には、ワインを買うとおまけにくれるT字型のものから、1本数万円のもの(純金製の、100万円のソムリエナイフが発売されたこともある)まであり、また方式も、おもなものだけで10種類ほどあり、それぞれ長所と短所がある。家庭用には、ウィング式(つばさ型)が多く用いられている。プロのソムリエも使っているソムリエナイフは、素人でも、コルクの中心から垂直に差し込むコツを覚えれば、あまり力をかけずに抜くことができる。 古いボルドーの赤ワインやポートワインは飲む直前に瓶から一旦デカンタに移し替える場合もある。この作業をデカンタージュと呼ぶ。デカンタージュを行う理由は、第1にワインの澱を分離すること、第2に飲む前に少し空気にさらした方が風味が引き立つとされることである。ブルゴーニュワインは澱が少ないためにふつうはデカンタージュをしない。デカンタージュは必要ないという考え方もあり、個人の好みによるところが大きい。 ワインの開栓や保存、またワインをより楽しく、おいしく飲むための製品をワインアクセサリーと呼んでいる。ヨーロッパでは千年以上のワイン文化があるだけに、様々なワインアクセサリーが製造・販売されており、中には実用よりも、見たり集めたりして楽しいものもある。近年、日本でもこれを専門にするショップも出てきている。 螺旋状に巻いた鋼鉄製の針金を差し込んで開けることからコルクスクリューということもある。ワインを買うとおまけにくれるような、差し込んで引き抜くだけのT字型のものから、家庭用のウィング型、ダブルハンドル型、スクリュープル型、瓶とコルクの間にピンセット状の刃を差し込み、ねじりながら抜くもの、空気注入式など様々なタイプがある。しかし、現在は素人でもソムリエナイフを使う人が増えてきた。 ワインを恒温で保存しておくために作られた専用の冷蔵庫。家庭用の、12本くらいが貯蔵できる小型のものから、数十本はいるものまであるが、まだそれほど普及していないこともあり、かなり高価である。 ワインセラーと同じように、ワインを寝かせて保存しておくための棚または箱状のものだが、温度調節機能はなく、ただおいておくだけのものである。欧米では、地下の貯蔵室におくために、数百本から千本以上おける大型のものが売られているが、日本ではまだあまり出回っていない。 デカンタージュ(上記参照)をするためのガラス製の容器で、ワインのボトルとほぼ同じ容量のものが多い。凸レンズに首が搗いたようないかにもそれらしい形のものから紡錘形、フラスコ型など様々な形のものがある。 飲みのこしたワインのボトルにかぶせておく栓。開栓時にコルクを割ってしまったときはもちろん、抜いたコルクを差し込んでおくだけでは無粋だという人も用いている。シャンペンの気が抜けないように作られたシャンペンストッパーもある。 キリスト教においては、イエス・キリストがワインを指して自分の血の象徴であるとしたことから、ワインは聖餐式において信者とキリストとが精神的に一体となるための媒体として扱われている。ただし教会によっては、アルコール依存症を治療している信者や未成年信者に配慮し、ぶどうジュースあるいは煮沸してアルコールを飛ばしたワインを用いている。聖餐式で用いるワインはカトリックでは白ワインであることが多く、プロテスタントでは赤ワインであることが多い。従って、血の色と似て赤いからワインを用いるという説明は成り立たない。古代においては、冬ごとに刈り込まれて春に芽吹き、秋には再び実をつけるブドウの樹は復活の象徴とみなされていたのである[5]。 ワインツーリズムとは、欧米では盛んな旅のスタイルの一つである。ワインの産地を回りながら、時には作り手との交流を交え、ワインの造られた郷土の料理やワインを楽しむ。欧米では日帰りや宿泊のプランが用意されており、国や現地の法人が積極的に取り組んでいる。 1985年にオーストリアで加工され輸入されたワインに不凍液に使用されるジエチレングリコールが含まれていた。ジエチレングリコールは人体に有害であり死に至るケースもあるが、これをワインに混ぜると高級な甘口ワインのような味をかもし出す。このワインは日本をはじめとした世界各国に輸出され、問題となり一時オーストリアのワインが出荷禁止となるまでの騒動にまで至った。この事件をきっかけにオーストリアではワインに対し厳しい審査が行われるようになった。 2002年に株式会社ミレジム(東京都千代田区)がワイン研究者の堀賢一を名誉毀損で東京地裁に提訴した。これは同社が「間違いなく100年以上前のもの」と宣伝し輸入販売していたマデイラワインについて、堀が『ワインの自由』というコラムの中で「海外では同じものが10年ものとして販売されている」と書いたことに端を発する。2004年、東京地裁は「堀氏の記事は真実」「原告はこのワインが19世紀に醸造されたものだと宣伝しているが、根拠がない」と同社の請求を棄却した。 ^ ただし現在では醸造技術の進歩により、力のあるワイナリーであれば悪い年でもそれなりのものが出来るようになり、味に関しては激しい差は無い。その代わり、悪い出来のブドウでは長い熟成に耐えることが難しくなり、より早飲みになる。 |
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