アウトとは?/ レイク
[ 1228] カミングアウト - Wikipedia
[引用サイト] http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%A2%E3%82%A6%E3%83%88
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欧米では基本的に同性愛者が使う表現であるが、日本においては薬害エイズ問題に絡んで、同性愛者ではない者がHIV感染者であることを表明するケースが最も代表的であったため、同性愛者に限らず被差別部落出身者や在日コリアンなどの在日外国人が出生について明らかにすることを「カミングアウト」と表現することも多い。また、アトピー性皮膚炎などのアレルギー反応疾患の患者、被爆者またはその子孫、嫌煙者がこの表現を使うこともある。日本においては、男性がオタク系の趣味を持つことを告白する場合にも用いられることがある。また女性の場合も、腐女子であることを告白する場合に「カミングアウト」と表現することがある。 欧米においては、少数派は少数民族あるいは少数の人種を指したが、通名が使えないこと、人種の違いは明白であることとの理由から出生を隠すこと自体ができない。また、名字を法的に変更してまで出生を隠すことの多かったユダヤ人の場合は、第二次世界大戦後はそのような事をしなくなっていた。よって欧米では日本と違い、マイノリティ(社会的少数者)が自らの本性を隠すということ自体が同性愛者中心の行為となる。 本来は、レズビアンやゲイが自己の性的指向を家族、友人、同僚などに明かせず心理的に悩んでいる状況を「押入れに閉じこもっている」と比喩し、そこから「coming out of the closet」(押入れから出てくる)が短縮された言葉である。よって、日本で一般に考えられている、社会に対して自分が同性愛者であることを「表明」する行為というより、自分の家族や学校、職場の友人、同僚、知り合いに自分が同性愛者であることを「打ち明ける」・「告白」するという意味が強い。よって、単に自身の性的指向等を告げるだけではなく、打ち明けた相手との新しく肯定的な関係を築くための過程を含めてカミングアウトと呼ぶこともある。欧米では、例えば家族に黙って新しい宗教(イスラム教など)に改宗していたり、薬物依存であったり、あるいは大学をこっそり中退している場合にその事実を家族に告白する場合にカミングアウト(例:I came out about ***** to my family.)の表現が使われるのもこのためである。また、友人の間ではアウトであるが家族にはまだアウトしていない、逆に家族、友人にはアウトしているが職場ではアウトしていないなどの場合も存在する。芸能人がゲイあるいはレズビアンであることをマスコミなどに表明する場合は、このカミングアウトの延長であると見なされる。 アメリカでは、初期にエイズが同性愛者の間で蔓延したため、エイズに感染した同性愛者がほとんど仕方なしに家族にエイズ感染と自分が同性愛者であることをカミングアウト・告白するということになった。これにより拒絶されたり、逆にあるがままの自分を受け入れられたりと経験はさまざまであった。また、著名な芸能人の幾人かがこれにより同性愛者であることとエイズ感染を表明することになり、カミングアウトという観念が同性愛者の間だけでなく社会一般にも認識されるようになった。 一方、日本ではこの用語が一般に認識されるようになったのは薬害エイズ事件からであり、この場合は日本のエイズ感染の事情がアメリカと全く逆であり、汚染された血液製剤によってエイズに感染した者が感染を「表明」するという行為がカミングアウトであると認識されるようになった。やがて、これが他のマイノリティに転用されるようになる。在日外国人、部落出身者、あるいはHIV患者がカミングアウトする場合は家族や友人の間ではそのことが周知の事実の場合が多く、欧米のカミングアウトとは微妙に意味が違う。 日本では多数のエイズ感染者が血友病患者である一方で、欧米で確立された「エイズ=ゲイ・ヤク中」との偏見の元に苦しむという特異の状態があったため、ゲイあるいは麻薬中毒の人間がエイズであることを社会に表明するということは皆無に等しい状態であった。日本のカミングアウトは、薬害エイズに見られるように、カミングアウトされる側の社会的な立場やカミングアウトする人物が属する社会の差別性を告発するという極めて政治的な行為であるといえる。 近年、日本でもマイノリティの権利が認識されるにつれ、その人物が属する社会において少数とされる性的指向・趣味・体質・疾患・その他の個人的特徴や、自分の属する民族といった属性を、世間一般に公表・公言するケースが増えている。欧米においては、この行為は従来、親しいものから拒絶されることを恐れて自分自身の心の内に秘めていたことをあえて自らが宣言することで、心理的な重圧を解き放つとともに周りの親しい人間と新しい誠実な関係を再構築するという意味があるが、日本においては、差別と迫害を恐れてこれまで秘めていた病状や出生および性的指向を宣言することで、同時にその社会の差別性を問うという政治的側面が強い。 同性愛以外にも、性同一性障害の概念が知られるようになると、性別を超えて自分の好きな服装や生活、更にはジェンダーに沿った肉体を手に入れるためにカミングアウトする人も出るようになり、これらに関しても、一定の理解が寄せられるようになってきている。 しかしその一方で、社会の偏見やそれに基づく差別により、カミングアウトにより社会的地位を喪失したり、他人から迫害される、地域コミュニティから排斥されるなどの弊害が起きることも多く、人権問題や雇用問題と絡んで、係争中のケースも少なくはない。 現在では、エイズは日常的な接触程度で感染する病気ではないことが判明しているが、エイズがまだ概要が不明の病気であった頃には、HIV感染者であることが分かると、一部の医療機関が「適切な医療汚染対処設備が無い」などとして、医療拒否をする事態が起こっていた。さらに、エイズに関する無知から、感染者であることが知れると理髪店や飲食店などの利用が断られるといった不利益を被ることや村八分状態になることもあった。しかし、薬害エイズ問題を追及する上では被害者が名乗りを上げる必要性があるため、あえて不利益を承知で自らHIV感染者であることを表明するケースも出ている。 |
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