表彰とは?/ レイク
[ 993] 表彰 - Wikipedia
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表彰(ひょうしょう、commendation)とは、善行・功労・成果などを表に彰にする(公に明らかにする)とともに、被表彰者の功績及び実績に対して褒め称えることをいう。広義の意味では国家が功労者に対して位階勲等、爵位、勲章や褒章などを授与する栄典も含めるが、社会的には栄典と表彰とは明確に区別されている。主な表彰を授与する主体としては、国及び地方公共団体、企業、公益法人、学会などである。類似語として顕彰、褒彰などがある。また、賞は表彰の1種である。 実際に表彰が行われる主な例としては、救助や献血など特定の善行に対する表彰、社会的な活動に対する功労に対する表彰、著作・美術品・詩歌などのうち優秀な作品及び作者への表彰、或いはコンクールやコンテスト、コンペ、オリンピック、パラリンピックその他の大会での入賞などがあり、表彰の方法としては、表彰式(授賞式など)において表彰機関が被表彰者を直接表彰するのではなく、下部機関ないし外部機関に表彰状の授与を代行させる場合、表彰式ではなく伝達式というのが一般的である。 表彰は基本的に表彰状(または賞状、顕彰状、褒状など)の授与或いは感謝状を贈呈することにより行われる。表彰によっては杯、表彰旗・優勝旗、優勝冠または月桂冠、チャンピオンベルト、表彰楯、竿頭綬または表彰綬、賞牌、記章(栄章(表彰記章)又は記念章)または称号(名誉学位、爵位、タイトルを含む)、記念品、副賞、賞金(懸賞金、など)などが授与されるものもある。(戦前の日本軍では感状などの授与も行われた) 求人への応募に際して提出する履歴書では、表記事項として賞罰欄のあるものもある。現在では賞罰を記さない場合も多いが、特に賞罰を記す必要がある場合、表彰や賞については、主に公の表彰や賞について、国や都道府県など代表的なものを表記するのが通例である。懲戒処分や刑罰なども率直に表記しなければ虚偽とされるように、受けた表彰も率直に表記した方がよいとされる。 表彰とは、本稿冒頭にもあるように多種多様な種類がある。表彰と賞の違いに代表されるように、その名称により表彰を受けた場合の正確な表記も微妙に異なる。以下に、表彰の種類とそれぞれの相違点を比較しながら概説したい。 通常、表彰とは社会的に評価される行為或いは活動、特定の集団または組織において能力や実績、労苦に対して激励するとともに周囲の模範として知らしめる意味を持つ。 顕彰とは、故人の偉勲や遺功をたたえるため、後進の人々が称えること、或いは殉職者に対する表彰など、通常の表彰よりも重い意味を持つ場合に用いられることが多い。生存者に対しても顕彰と用いることもある。 賞とは、主にコンテスト、コンクール、コンペなど競技の伴う大会や行事において、優秀な成績を挙げた者に授与されるのが一般的であるが、その他の表彰と明確な区別がなく混同されて使用されることも少なくない。 表彰と賞の相違については、必ずしも明確な区分がない場合も多いが、公的機関の表彰の場合、例えば内閣総理大臣表彰と内閣総理大臣賞が同一でないように、表記は厳密に区別される場合もある。 章記は表彰記章等の伴う表彰を授与・贈呈をする際に書状のこと(栄典では、叙位には位記、叙勲には勲記、褒章受章には褒章の記が授与される)。 学位記とは、本来、学位を授与する証書のことであるが、表彰では名誉学位の贈呈の際に贈られる書状のこと。 表彰状は公的機関や企業・法人が職員や社員など部内関係者の労苦や功績・実績を讃える場合に授与される書状のこと。 褒状及び顕彰状、褒彰状は、表彰状と同義であるが、殉職者や他界した功労者の遺業を表彰する場合、特に功績が顕著な場合に用いる書状のこと。 賞状は、主に大会やコンクール、コンテストなど、優秀者への賞が設定されている場合にこれらの賞を獲得した者に対して授与・贈呈される書状のこと。賞状ではなく、賞としてのみ表記する場合もある。 感謝状は、主に特定の責務のない市民や部外者の善意ある協力に対し、その労苦や貢献に謝意を示す場合に用いるのが通例である。 証書は表彰の内容及び実施を証明する書面のことである。主な例として軍隊や消防など組織において授与される善行章や精勤章に付随して交付される善行証書、精勤証書などがある。 感状は、武勇を賞する書状。主に平安時代以降の武士の武勲に対する評価として恩賞の一環として授与されるようになり、戦前の軍人に対する褒賞としても授与された。今日では一般的な用例はない。 官途状は南北朝時代から江戸時代にかけて、主君が勲功ある家臣に与えた非公式な官職名の授与を証する書状。恩賞の一環として授与された。明治時代以降は公式なものとしては発給されていない。 贈呈…主に部外表彰に用いる表現。部外の協力者や市民に対し感謝状などを以って表彰する際に用いる。特に任務や報酬による善行ではなく、部外からの善意による協力者などに用いるのが通例といえる。 受階…受位と同義であるが、主に軍人や公務員の階級を受ける場合、キリスト教などで聖職者が叙階された場合に用いられる。 ※表彰を受け、賞歴を記す場合の表記には主に以上のようなものがある。表彰の性格により表現に大きな相違はあるが、謙譲語としていずれの表彰の場合にも拝受と記すこともある。但し、スポーツや芸術の優劣を競う大会やコンテスト・コンクールなど成績によって獲得する賞に対しては拝受という表現は用いない。 感謝状など、いずれにも該当しない場合、贈呈と記す例もあるが、受ける側の表現として適当ではなく、拝受・受領と記すのが一般的といえる。 ノミネート…アカデミー賞のように受賞者の候補として指名されること。また、受賞しなかった場合、ノミネートを実績として記す場合が多い。 順位…………競技などの都道府県大会、全国大会、国際大会等に出場し、表彰に至らなかったものの、一定の順位を獲得した場合、その順位を実績として表記する場合が多い。入賞と表記する場合と順位のみ表記する場合とがある。 出場…………競技などの都道府県大会、全国大会、国際大会等に出場し、表彰獲得に至らなかった場合の実績として記す場合が多い。 表彰権者…表彰機関において表彰に相応しいか適格性を審査し、授与する立場。選考や審査には第三者を介在させる場合も多い。 表彰規則…表彰規程など様々な名称があるが、表彰について定めた規則のこと。国際機関・国・公共機関・法人・団体等で定める。 被表彰者…表彰を受ける者。表彰の性格により功労者・受章者・受彰者・受賞者・表彰選手などと称することもある。 表彰申請…特定の表彰要件に該当する者する者がこれを申請すること。主に自薦が可能な場合に行う。自動車の優良ドライバーなどにみられる。 表彰式……表彰を授与するために開催される式典。授賞式・表彰会などという名目での開催もあれば、特定の行事に表彰の実施が組み込まれている場合もある。 授与…………内部の職員や職務上の成績を評価された部内者など表彰する場合、表彰を授けることを授与という。 贈呈…………部外者や民間協力者など任意の協力による功績をたたえる場合、表彰を授けることを贈呈という。 伝達…………表彰機関が多忙ないし一人で表彰の授与を行うには人数が膨大となる場合、下部機関を通じて被表彰者に表彰を伝達する場合がある(例えば国の表彰を授与する場合、都道府県ないし市町村が伝達を行う)。 表彰を授与する要件とは、表彰の趣旨、表彰機関の規定に基づくのが通例といえる。概ね、表彰に該当する人物の功績調書や推薦書・推薦状(部内者・職員の場合は内申書とも)を表彰機関担当部署ないし、推薦機関・推薦者が上申し、審査がなされその機関の長の決裁または会議の議決に基づいて、受彰者が決定されることが通例といえる。 公共分野・産業分野・スポーツ・芸術・芸能その他の文化などの分野では、その成果または貢献度をもって成否を決するのが一般的な表彰要件である。 概ね、具体的な成果とその程度を測る場合もあれば、職位や年数を換算したり、活動歴などにより表彰するきわめて事務的な審査もある。推薦には自薦と他薦があるが、多くは他薦である。 表彰の意義とは、その表彰の目的に応じて異なるものの、およそ、次の通りであるといってよい。即ち、表彰とは公共公益或いは表彰を実施する機関・組織の利益と発展のために尽くした者の功績や善行、成果、栄誉、姿勢、労苦などを褒め称え、被表彰者に対する社会的或いは組織における評価を付与し、他の模範として知らしめることで、被表彰者をはじめ周囲に対するさらなる公益増進、さらなる成果を督励することにある。特に公的な表彰については社会的地位の上昇や評価に必ずしもつながりにくい特定の意義と公益性を持った活動や能力を持った人々に対して、さらなる活躍により公益や才能開花や活躍の機会を与え、他の模範とすることで、特定の活動や分野に対する関心や評価を高め、さらなる公益増進や社会及び特定の業界の発展を期すことが、表彰における大きな目的であるといえる。 公益増進に対する国及び都道府県、市町村・公益法人などによる表彰としては、叙位叙勲や褒章などの栄典、内閣総理大臣表彰をはじめとする国及び官公庁以下の国の機関、地方公共団体の首長はじめ公共機関・公益法人の長による表彰などがある。その分野としては、防災(消火・人命救助)・防犯(現行犯逮捕、その他情報提供、業務への協力)といった安全分野、リサイクル運動や省エネルギー運動など環境保護分野、業界の発展や公正な経済活動の増進への貢献といった経済産業分野などがその例である。 公益増進に対する表彰の具体的事例としては、公務員として永年勤続し、その功績著しい者、地域活動・ボランティア活動ないし公益に対する寄付行為などを行った者、人命救助など特定の善行を行った者、国ないし公共機関の公益増進に向けたキャンペーンとして行ったコンクールにて所定の作品を出品し優秀と認められた者などがその対象である。 公的な表彰の場合、記念品や賞金などが付随する場合もあり、公務員や公益活動従事者が昇進やさらなる社会的な評価を受ける場合、表彰歴そのものが参考とされることもあり得る。 次に企業・団体による、その企業・団体の目指す目標達成及び利益増進に対する表彰としては、例えば企業の月間・年間など定期的な目標達成において最も業績著しい従業員を評価し他の模範とすることで組織全体のさらなる活躍を増進することを目的として表彰することが一般的となっている。企業の社長賞などがその一例である。企業の表彰の場合も多分に名義上の評価である場合も少なくないが、社長賞の獲得は賞金が伴っている場合も多く、企業内における業績に比例していることもあって、表彰受彰自体が昇進・昇給につながる場合もある。このように、企業の社内表彰も一般的には多くあるが、むしろ企業が被表彰者となる例の方が断然多い。さらに、企業と表彰の関係性としては、企業が表彰の主体となるよりも、求人に際して応募者の履歴を問う場合、賞罰も申告させる場合もあり(特に懲戒処分や刑罰の前歴の有無など)、表彰をするというよりも、求職者の採用の成否を考える際の参考資料としての方が大きいといえる。 次に国内外を問わず最も脚光を浴びる表彰は学術・芸術などの文化面である。特に文化面においては成果・業績や作品に対する表彰は手厚いのが特徴である。その特徴としては国はじめ地方公共団体その他の公共機関、学会・公益法人・学術芸術諸団体、大学・学校、企業その他団体が、コンクールやコンテストその他公募による論文・文化芸術作品の投稿・出品を受け付け、選考により能力や実績の秀逸性が認められた者に対して表彰されることが多い。公益活動の表彰と異なり、表彰を受けることは名誉であると同時に実績として評価され易いのが特徴である。学術分野の場合、の発展に対する功労としては、大学などの名誉学位や名誉教授の称号などの肩書きとして還元される場合も多く、社会的に存在する表彰の効力としては、学術・芸術分野における表彰が最も実質的な意味を伴っているといえる。 文学作品を表彰する芥川賞や直木賞などでは受賞により「直木賞作家」などの実質的な肩書きとなり、その分野において活躍するためにはこうした表彰を受けること自体が登竜門としての意味を持つ場合が多い。そうした権威の獲得が報酬やオファーの獲得につながり、その分野における飛躍の糧となっている。また、これは芸能分野でのアカデミー賞なども同じことがいえる。特に世界共通の特徴として文化部門の表彰は手厚く、受賞者の選考は厳格な評価を受けメディアへの露出も大きいために、賞の権威性が高まりやすい。特に文化的な表彰は民間による私的なものも多いが、受賞者はそうした実績の積み重ねが国民栄誉賞や芸術選奨など国の表彰、さらには褒章や文化勲章などの栄典につながり、また、そうした評価が文化人としての職業的な能力や可能性を拡げることにもつながりやすく、国内外の文化活動を盛んにする大きな要因のひとつといえる。それは、学術であれ文化であれ芸能であれ、ほぼ無名にして薄給の駆け出しからはじまり、厳格な鍛錬と競争を強いられることがあげられ、苦しい環境の中でも若手人材に志を維持させ、大成させるひとつのエネルギー源ともなっている。 このように、表彰はたんに評価をするに留まらず、人物の成長やその分野での切磋琢磨により社会的によい影響を与え得る成果や実績を生み出す上で大きな意義を有している。 これら、表彰の意義及びその効果を見渡してみると、その表彰の意義やその実質的な効果は様々であるが、多分に名誉としての性質が強く、被表彰者の実績評価と他への模範として知らしめるという側面が強いのが特徴である。人々の虚栄心や自己県意欲、名誉欲とも結びつきやすいという側面も有している。それと同時に表彰に対する実効性の薄さが指摘されることも多い。しかし、一定の専門分野の登竜門としての表彰や昇進昇給などの業績評価としての表彰を除き、およそ多くの表彰制度に指摘される問題としては、表彰自体が被表彰者のモチベーションや周囲の模範としての意味をどこまで果たしているのかは一定の疑問符が付く。とりわけ、日本などでは陰徳といい、善行や実績をあからさまに誇示することを忌避する謙虚さを美徳とする習慣も少なからずあり、表彰を欲したり、または受賞を誇示することが、揶揄される場合も少なくない。故にこうした権威性や表彰の趣旨や性格によって、受彰を辞退される場合も少なくない。とりわけ、21世紀現在、個人の価値観が多様化し、社会公益に対する関心が希薄化している傾向も指摘され、多分に名義上の評価としての性格も強い表彰は、名誉欲の薄い人に対してはさしたる魅力につながらないケースもある。また、とりわけ公益活動に対する表彰については、個人の実績や資質よりも、勤続年数や役職によって年功序列に基づいて評価されることも多く、個人の資質や功労そのものが事実上無視されたりすることもある。栄典制度改革における議論と抱えている問題の根本は同様といえる。この点においてやや表彰が形式化・形骸化しているととらえられることも多い。このような傾向は、表彰がたんに個人の私的な栄誉を称えるという、社会的な共感性に欠け、表彰の目的と意義が見失われかねない側面を作り出しているといえる。 それらの原因としては例えば公的な表彰の場合、一般的に国初め公共機関などの表彰を受けること自体が名誉なこと、光栄なことと考えられ、それが具体的な社会的な評価や待遇に還元されることは少ないのが特徴である。強いていうならば被表彰者が栄典を受ける際に推薦の書類として官庁に提出される功績調書に表彰歴が参考となるのみである。 また、本人の人格や実績に関わらず、要件の充足によって自動的に付与されるのも公的な表彰にはよく見受けられることである。こうしたことが表彰に感動や共感が伴わない一因となっている面もある。企業など私的な表彰にしても、実力社会にして、常に等価性が問われる企業・団体などでは名義上の評価はあまり意味もない。賞金や人事考課に結びつく例もあれば無関係に表彰する場合もあるため、慰めにもならないという面もなくはない。こうしたことが表彰がたんなる名目に過ぎない、自己満足に過ぎないという冷ややかな見方をされがちな要因でもある。 しかし、冒頭に触れた通り、表彰本来の意義とは、たんにその個人・団体やその活動・業績を評価するだけではない。特に社会的地位の上昇や評価に必ずしもつながりにくい特定の意義と公益性を持った活動や能力を持った人々に対して、さらなる活躍により公益や才能開花や活躍の機会を与え、他の模範とすることで、特定の活動や分野に対する関心や評価を高め、さらなる公益増進や社会及び特定の業界の発展を期すことが、表彰における大きな目的である。その意味で今日における表彰のあり方は本来の意義を問い直し、そのあり方を見直す時期に来ているといえる。 表彰は社会の公益増進や特定の分野での実績の伴うものであることから、とかく栄誉ある表彰を受けた場合、知人縁者から祝福されることも多く、表彰の記念パーティや祝賀パーティの名目で祝賀の会が催されることも多い。表彰の性格により受章祝賀パーティ、或いは受賞記念パーティなどがそれである。また、祝意を示すために表彰祝いが贈られる例も少なくない。 表彰祝いの名義は、受けた栄誉が表彰であるか、賞であるかにより、受彰祝いまたは受章祝い、受賞祝いなどと記され、祝いの品には手紙を添えて金銭の他、清酒やビール、ジュースなどの飲料水、新鮮な鯛や海老などの祝いの席で用いる鮮魚などを贈るまが一般的である。また、表彰を祝う記念品を贈る場合もある。 手紙や電報により祝意を示す場合、「ご受彰(受章或いは受賞)おめでとうございます」「表彰の栄(または栄誉)に浴され」などと表彰を讃えるとともに、受彰までの個人の活躍や労苦に対し、礼賛や慰労の意を示し、今後の健康または発展を祈念する詞を贈るのが一般的である。 これらのお祝いは感謝の念や慰労したいという周囲の想いから行われる場合や儀礼または義理によって行われる場合もある。いずれにせよ強制されたり当然のように行われるものではなく自主的か善意で行うのが基本といえる。被表彰者に内密に祝賀の実施を計画する場合もあるが、場合により被表彰者が困惑する場合もあり、事前に十分に打診し、被表彰者の同意を得て行う方がよいときもある。また、被表彰者もこうした善意を受ける場合は周囲に感謝の言葉を述べ、十分に答礼するのがマナーといえる。 |
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